【深】独り言多めな読書感想文

⭐️1つの作品に対して記事が複数に渡るものを収録⭐️

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『キリエのうた』もちょっと映画感想

">【強要と反発、感性を守る】 社会のルールに従うことを強要されることへの反発。 "> ・主人公キリエは津波で家族を失うも、少女ながら自分で考えて生きようとしていた。後に姉の婚約者に保護され、役所に向かうが、血縁関係がないため、赤の他人として問答…

【4、男親として(村木嵐さん『まいまいつぶろ』)】

">優先順位というものがある。立場によって簡単に殺されかねないこの時代は、とにかく生き延びることが最上だった。 "> 同作者の著書に『阿茶』というものがある。『まいまいつぶろ』が9代家重を取り上げているのに対し、初代家康の時代を背景として描いた作…

【3、家臣として(村木嵐さん『まいまいつぶろ』)】

">親は子より先に死ぬ。だから親は子が一人でも生きていけるようになるまで育てる。「孫の顔が見たい」というのは、だから親にとっての子が親になり、もう心配いらないということを納得したいがための欲求なのだろう。 "> 忠音にとって家重は〈他でもない、…

【2、妻として(村木嵐さん『まいまいつぶろ』)】

覚悟、と言った。 始めそれは「将軍家に嫁ぐ上で、いかなることにも動じないという気位の高さ、一種の強がり」かと思った。違った。このように、仮に同じ言葉で表現したとしても、人によって容量が桁違いなことがあるから注意が必要だ。ここに「共通の言語で…

【1、友として(村木嵐さん『まいまいつぶろ』)】

">前提として障害故、基本発語がままならない家重も、かつて母をもって意思疎通を図っていた。その母も、家重が3歳の頃死別してしまうのだが、だからこそ意思疎通がままならない、本当の自分が出て来られないというのは相当なストレスだったに違いない。 "> …

【序、まいまいつぶろ読書感想文】

婚活市場にこんなプロフィールが流出したらどうだろう。 ・自ら望まずとも肩入れするような者が現れる程の〈なんとも美しい形の目〉を持ち、 ・年収約800億 ・思慮深くやさしい人柄 外見、年収、性格。 どれかを取るならどれかを捨てろと言われる現実で、そ…